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自作小説(短編中心)と書評(というか感想文)。 ジャンルはミステリィが主体です。
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2006.12.14 Thu
ミステリィから離れるとは言ったけれど、まさかのラノベ。
上下巻分冊。電撃文庫で一巻から分冊て。よくやるよ……

一匹狼の総会屋であった祖父を目標とし、悪役たろうとする生徒会副会長、佐山御言。彼に祖父が遺したという「権利」。それは、かつて十の異世界とこの世界との間に起きた「概念戦争」の戦後処理において、この世界の代表として立つ権利だった。終わってしまった世界と、終わろうとする世界の闘争に巻き込まれたとき、佐山は自分と真逆の「正しさ」を信じる少女に出会い……。

世界観の設定が魅力的で、三年ぐらい前から読もう読もうと思っていた本です。
緻密に構成されたプロットと、個性的なキャラクタは期待通り。内容もSFでありながら剣だの魔法だの竜だのが出てくるし、アクションメインかと思わせながら騙し合いや知恵比べの要素も織り込まれていて、作者の守備範囲の広さがうかがえます。続きが読みたくなる。
不必要な情景描写がやや文章のペースを乱しがちですが、佐山やアンドロイドメイドさんたちがひたすらかっこいい言動で引っ張って行ってくれるので、上巻の真ん中辺りからあまり気にならなくなります。

難点を挙げると、主人公とヒロインの関係に今ひとつ説得力がないこと。会ってすぐに膝枕とか、どうよ。どう考えても展開速すぎませんか。あと、今回の主題の一つ、「佐山が悪役として戦うその傍らには、常に正しさを示してくれるヒロインが必要」という理屈がどうも納得できない。抽象的すぎて、訴えかけるものを感じられません。言葉遊びに終わっている気がします。
細かいところをつつくと、魔女っ娘ブレンヒルトの通り名が、「長寿の娘」「長寿の女」「長寿の少女」と揺らいでいたのは作者のミスでしょう。まあ、これだけ設定と伏線が膨大だとちょっとくらい間違えることもあるよね。
黒猫のキャラがステレオタイプっていうのも、減点。喋る黒猫=生意気な男の子、はどうやら魔女の宅急便以来固定観念になってしまったようで。良いんですけどね、私は猫が喋るだけで萌えられるから(え

なんだかんだ言いつつ、結局私とかなり趣味の合う物語なので、評価は高いです。
揃えたいけど、単価も巻数も結構あるからな……弟に買わせようかなあ(酷)。
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