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自作小説(短編中心)と書評(というか感想文)。 ジャンルはミステリィが主体です。
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2007.03.10 Sat
西暦1627年、ドイツ――10歳の女の子、マリー。西暦2022年、シンガポール――3Dアーティストの青年、ディッキー。そして西暦2007年、日本――少女、「ブルースカイ」。三人の語り部が送る、三つの箱庭の物語。

一人勝手に桜庭一樹フェア実施中。

第一部、第二部、第三部と、主人公も舞台も時代もメインテーマも違うので、短編連作に近い印象を受けます。この構成は栗本薫の「時の石」に似ているような。あっちの方がスケール大きかったけれど。
三つの話、どれをとってもディティールの書き込み方が上手で、作者の力量の高さを感じさせます。

「少女」とは何か。桜庭が常に作品のコアとして置いている問いです。
本作では、時代設定を変えることで、少女という存在を浮き彫りにしています。
中世では「少女」の異邦人性、近未来では「少女」のオルタナティヴである「青年」という切り口でのアプローチ。
「少女」であることについて真正面から挑んだ「少女には向かない職業」や「少女七竈と七人の可愛そうな大人」に対して、これは変化球での回答。とても興味深く読みました。

惜しむらくは、カタルシスが小さいこと。
山が分散してしまって、インパクトが弱い。
折角なら、三つの話を統合することで、大きく盛り上がるような話にして欲しかった、と思いますが、それは読者のわがままというやつでしょう、か。

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